single father’s diary

ひとり親家庭初心者、生活の変化を記録していきたいと思います

春日キスヨさんの書籍

春日キスヨさんの書かれた『父子家庭を生きる 男と親の間』(1989年、勁草書房)の存在を、私は上野千鶴子さんの『情報生産者になる』(2018年、筑摩書房)で知りました。同書は、月1回行われている父子家庭を営んでいる男親の集いに何度も参加することで得た知見を元に父子家庭の実態を描いた書籍です。男親の懐に飛び込んだからこそ引き出せた肉声による迫力ある内容ですが、一方でジェネレーションギャップを感じてしまったことも事実です。

 

同書には、会でカラオケをやることになったときのエピソードが紹介されています。ある男性が、『浪曲子守唄』を歌えとリクエストされます。しかし彼は「『浪曲子守唄』を歌うとみじめな気持ちになるから俺は『男なら』を歌う』と返答。このエピソードを通して春日さんは「男らしさとは何か」を考察していきます。

 

しかし、平成が終わろうとしている今日、未成年の子どもを持つ親がカラオケで『浪曲子守唄』や『男なら』を歌ったりはしません。というか、この曲を知らない親の方が圧倒的に多いと思います。私ですら『男なら』はわかりません。

 

そうなのです。春日さんの書籍が刊行されたのは平成元年。その平成が今年で終わるのです。この30年間に父子家庭のありようも、父子家庭を取り巻く環境も大いに変わってしまったのではないでしょうか。

 

私はこのブログを書くことで、この30年で、父子家庭の実態や父子家庭に対する社会の見方がどう変わったかを探ってみたいと考えています。

f:id:atarap-atarap:20190317192219j:plain